お能集中トレーニング IN UK!

こんにちは!踊り大好き、小粋な舞踊家香代乃姐さんです。皆さんお元気ですか?  

ブログをだいぶお休みしておりまして、申し訳ございませーん🙏🏻🙏🏻🙏🏻

ロンドンではすっかり秋めいて、枯葉が舞い散る季節となりました。

我が家ももう暖房つけてます😱


 なにせ久しぶりのブログなので、この夏の出来事を何回かに分けてお話しさせてくださいな  

一つ目は「お能の2週間集中トレーニング!」 

 お能?はいそうです、あの「お能」です 

「高砂や〜、この浦舟に帆をあげて〜」⛵️⛵️⛵️ 

これならみなさん聞いたことがあるのではないでしょうか? 

お能というのは中世から伝わる日本が誇る伝統芸能でありまして、日本舞踊や歌舞伎の多くの演目はお能をもとに作られております

しみじみ面白いな〜と思うのは、元々はこのお能を舞う人たちも「乞食」呼ばわりされていたということ

江戸時代は歌舞伎役者も「河原乞食」なんて言われて蔑まれていましたね

当時は歌舞伎役者はお能の舞台を観に行くことも許されてはおらず(当時能楽者は武士に準じて帯刀も許されていたそうです)、こっそり忍び込まないといけなかったらしいですよ🤔  

そう考えると、能楽師も歌舞伎役者も、それはそれは大変な思いをして現在の「伝統芸能」という地位を確立してきたのですね

いやー あんたたちゃ、えらい😌😌😌


さて、先ほど日本舞踊や歌舞伎の演目にはお能からインスピレーションを受けて作られたものがたくさんあると言いましたが  


例えば... 

安宅→勧進帳 

道成寺→京鹿子娘道成寺 

鶴亀→鶴亀 

石橋→連獅子、鏡獅子 

猩々→猩々 

隅田川→隅田川 

ね、これほんの一部ですから! 


ということで(え、どう言うこと?)、姐さんはお能の2週間集中レッスン受けちゃいました〜💪🏻

しかもイギリスで! 


お稽古場はEghamというところにあるロイヤルホロウェイ大学内の能楽堂です

こちらの能楽堂は、以前臨時で作られたお能の舞台を解体して、大学内に移築したものだそうです

写真に写っている舞台後方の松の木は、ちょいとグロテスクな感じがなきにしもあらず😳 

それでもやはり、舞台でお稽古できるというのはとても恵まれています


なにせ家から2時間以上のところありましてね、姐さんこの歳で学生寮に入りましたよ! 

スーツケースには、米やら醤油やら生姜チューブやらをたくさん詰め込んで、3食自炊の寮暮らしなんてワクワクしちゃう〜😜 


初めの1週間は、日本からいらしているアメリカ人のリチャード先生からお能の基礎を学びます

そして、2週目にはやはり日本から喜多流の能楽師である松井彬先生が参加され、ピンと張り詰めた空気の中での稽古が行われます  

リチャード先生と彬先生はもう40年以上の師弟関係で、彬先生が日本語で話すとすぐにリチャード先生が英語でみんなに伝えてくれるんです

午前中は「舞」と「謡」を学び、午後は「楽器」の演奏。お能のビデオ鑑賞などもあるんですよ


日本舞踊と比べると、「舞」は究極に単純化されたとてもシンプルな型と舞台上での移動の繰り返しです

そこで大切なのは、「足運び」…

そうです、あたしゃこれを習いたくてこのトレーニングに来たのよー!! 

彬先生は「足で笑って足で泣く」と仰っていました

それほどこの足運びが大切な表現をします


そして「序破急」…

日本舞踊でも気をつけなくてはならないのが、「同じスピードを続けないこと」なのですが、まさにこの「序破急」は身体に叩き込まねばならない波のような感覚です🤔🤔🤔


舞以外にも私は謡に魅せられてしまい、朝早くから寮で大きな声でうたいまくり😝😝😝

だって、百人一首にも出てくる景色が、謡の中にたくさん出てくるのよ〜 なんてロマンチック〜💕 


そして小鼓も楽しかったわ〜♪

日本舞踊でも小鼓を小道具として使いますからね!

持ち方や打ち方は本当にためになった💞


そして何より素晴らしかったのが、彬先生やリック先生から聞けたお話です

お二人とも同じ寮で一緒に生活されたので、夜は生徒さんとみんなで夕食を作って、そいでもって酒盛りですし(それっていつものことやんか姐さん🍶)

調子に乗って中島みゆきの「糸」をかけながら彬先生と踊っちゃったりして! 

ふふふ とまあ、これは無礼講ということで 🙏🏻


人生をお能にかけているお二人からはものすごいパワーと知性が溢れ出ているんです

彬先生に「いい踊り手になれるように、とにかく貧欲に学びなさい。」と仰っていただきました

「はい先生!」


さて、2週間の締めはリサイタル

合わせて以下の4曲の仕舞をならったのですが、私は「羽衣」を舞うことにしました

1 湯谷(熊野) 

2 葛城 

3 船弁慶 

4 羽衣 

 「羽衣」とは 天から遊びにきた天女がその羽衣を木に掛けていたところ、漁師に取られてしまうのです。綺麗な羽衣に漁師は大喜びで家に持って帰ろうとするのですが、天女が必死に「返してー返してくれないと天に帰れないー」と漁師に頼む。すると漁師が「じゃあ一曲踊ってちょ」という物語  


姐さんはなんとこの天女の舞を踊らせていただきました😻 


関係者以外の観客は2名!!🤣🤣🤣 

でも、ジョン様もきてくれて嬉しかった〜 

姐さんは来年もぜひこのトレーニングを受けようと思います 💪🏻💪🏻💪🏻

イギリスにお住いの方で、興味がある方がいらしたら遠慮なくなんでも聞いてくださいね! 

See you soon😉

Kayonono Kai

香代乃の会はロンドンでまだ生まれたばっかりの日本舞踊のお教室です。このブログを通して、少しでも多くの人に日舞の素晴らしさを知ってもらえたら嬉しいな。

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